NEWヤマモテブログ (Fin)
春は卒業のシーズン。
今までの環境から離れ、新しい環境へと踏み出す季節です。
名古屋店のゲーム担当ヤマダもギャラクシーを卒業することとなりました。
感謝や不安や希望や色んな感情が入り混じる中でブログ最終回です。
思い出話ばかりになるかもしれませんが、ゆるりと読んでいただければ幸いです。
①ギャラクシー入門日のこと
名古屋での研修期間ではどこの部署でも才能の芽が出ず、あげく上司に「好きでもないどころか、興味も無いものは覚えられません」と暴言を放つ始末。
そんな問題児ですから通常の倍の期間を名古屋で研修し、いよいよ東京の中野へ向かいます。
東京の中野研修では教え方が良かったのか割とすんなりコミックスタッフとして正式に社員として研修を抜けました。
社員研修責任者クラスの方に「じゃあ〇日に名古屋に戻ろう」と言ってもらったのですが、自分はマンガなんてほとんど読まないし、正直やって行けるか不安でした。
本当に自分が好きなのはなんなのか。
「本当はゲームがやりたいです」
その後、ギャラクシーのヤマグチさんとコンプレックスのアタラシさんと話す機会を頂きました。
会社のトップクラスの方たちが使ってる会議室、薄暗い部屋です。例えるならエヴァンゲリオンのゼーレのアレです。
もう緊張でガチガチでしたけど、しばらく話をしてもらって、「簡単には辞められないし、絶対苦しいけど、本当にやるのか?」と言われ
ほんの少し、2秒くらいだけケツイを固める時間をもらって「お願いします」と答えました。
「じゃあ、よろしく」とヤマグチさんとアタラシさんに手を差し出してもらって握手して。このときのことは生涯忘れないと思います。たぶん緊張で手がすごい冷たかったと思います。
うまく言えないですけども、このとき確かに「始まった!」という実感がありました。
そういえば名古屋店の店長に「ゲームリーダーになるまで帰りません」と電話したこともありましたね。人員足りない時期だったのに、迷惑な話です。
でもそれでよかったと、今では強く思います。
②ギャラクシー研修卒業までのこと
ギャラクシーの環境はゲームセンターの環境に似ていると思います。
切磋琢磨して、「今日の自分は昨日の自分より強い」っていうのを毎日やっていく。
そのための環境があって、目標となる先輩もいる。
格ゲーは知識の上に技術があるのですが、レトロゲーム査定も本当にそんな感じで、知識がないと技術はおろか買取も販売もままならないです。
このタイトルは箱がヤケやすいから同じイタミ大でも減額幅が大きいだとか、状態はCだけどなんかイヤな感じのイタミだから安く販売したいとか。
コンピュータ相手にピッピッピすればと値段が出るお店もありますが、ギャラクシーはそうではないのですね。
いわば職人の世界ですし、到底パソコンでデータ管理できる範疇ではないです。
それはお客様が求めていることですし、ギャラクシーの特色です。
しかしそれを実現するには生半可ではない「知識と技術」が必要でした。
このことをヤマグチさんはドラクエになぞらえて「お前は賢者にならないといけない。賢者は魔法使いと僧侶を極めないとなれないだろ?買う人の気持ちも、売る人の気持ちもわからないとダメだからな」と例えました。
イタミが大きくていいから安く購入したい、キレイなら高く買って欲しい。
じゃあその基準ってどうなんだ?極めんとするコレクターは状態も新品に近い美品を集めてるはず。
それも素人目線ではなく何千、何万と見てきた価値観での美品。
どうすればその見極めができるようになるんだろう・・・?
答えは簡単で、自分が極めてればいい。
好きならいつかは辿り着く結論ですけど、実践できるかどうかはまた別の話でした。
だって、お金も時間もメチャクチャかかりますから。
でもがんばって勉強しなきゃという気持ちには一回もならなかったです。
「やらなきゃいけない」だと義務ですけど「やりたい」という欲望に近かったので、進んで毎日ゲーム触ってましたし、遊んでました。
でもたまにある、やりたくない日は「そういう日だ」ってことでやりませんでしたね。
二日酔いがヒドイとか(笑)
これはゲームセンター通いに本質は同じだと思いました。
毎日ライバルや仲間のいるゲーセンには通いますし。むしろ台風の日とかお盆や正月といった他のライバルがいない日に自分以外がゲーセンにいたら許せないとか、「他の人がいない日も行く」というのは誇りでもありました。
しかしどうにもやりたくない日は行きませんし、台風に行ってもほぼ誰もいないんですけどね。
でも店開けてる店員さんもいるんだからいてもいいだろうと(笑)
趣味でやってる自分が、仕事でイヤイヤやってる店員に負けるのって癪じゃないです?
少し話がそれましたが、ギャラクシー研修は趣味と仕事が同じなのがどれだけ楽しいか、そして生半可な好きではまるで敵わないというのを思い知った期間でした。
楽しくも毎日必死なギャラクシー研修を終え、名古屋のゲーム担当として帰る日、新幹線の中で少しだけ泣きました。
「自分がカッコイイと思えるように生きろ」
ゲームマスターからのLINEでした。
③売り場がヤマダの居場所だったこと
名古屋店のゲーム売り場はまさに僕の居場所でした。
やるべきことがあって、それを認めてくれる人がいるというのはありがたいことです。
その居場所を手放すのは正直悲しいですし不安です。
学校の卒業やホームゲーセンを去るときなど
物事が終わるときには、あの時にこうしていればという後悔ばかりしてきました。
いざ自分がいなくなるという時にしか、物事の本質に気づけないのですね。
あぁ、もっと早くに〇〇していれば!!・・・と毎回思います。
でも今回は後悔は少ないです。
多少はありますけども、常に妥協せずカッコイイと思う選択を取り続けてたからかもしれないです。
この業界で生きる術を教えてくれた師匠たちと、僕の手を介して他のコレクターに渡っていったすべてのゲームソフト、信用して買取に持ち込み頂いたお客様と、買い物して頂いたお客様。そのお手伝いをしてくれたみなさん。
本当にありがとうございました。
ギャラクシースタッフとしてたくさんの人、たくさんのゲームと関わることができた時間は僕の宝です。
たまにでいいので、名古屋のギャラクシーはいいところだった!安くないけどいい買い物できた!と思い出していただければ幸いです。
それでは
みなさん
良きゲームライフを!!